小学生の作文でよくあるのが、「何を書けばいいかわからない」と最初から止まってしまうことです。
このとき、保護者が完成した文章を考えてあげる必要はありません。
まずは、書けそうな出来事をいくつか出して、その中から一番話したいことを選ぶと進めやすくなります。
急いでいるときは、子どもに次の3つだけ聞いてみてください。
最近あったことで、いちばん覚えていることは?
そのとき、何が見えた?何が聞こえた?
その中で、いちばん人に話したい場面はどこ?
答えが出たら、その内容を作文のネタ候補にできます。
「何を書けばいいかわからない」ときは、いきなり文章にしない
子どもに「作文を書こう」と言っても、何から考えればいいのか分からないことがあります。
そんなときは、原稿用紙に向かう前に、まず話すところから始めます。
たとえば、
- 今日あったこと
- 学校で印象に残ったこと
- 休みの日にしたこと
- びっくりしたこと
- うれしかったこと
- 困ったこと
などを思い出してもらいます。
文章にする前なら、「公園」「給食」「休み時間」「弟とけんかした」など、単語だけでも大丈夫です。
まずは出来事を3つ出してみる
最初から「作文のテーマを1つ決めて」と言うと、かえって迷う子もいます。
そこで、まずは最近あった出来事を3つくらい出してもらいます。
たとえば、
- 公園で大きなすべり台をすべった
- 学校でドッジボールをした
- 家でホットケーキを作った
というように、短くて構いません。
3つほど出したら、
「この中で、一番よく覚えているのはどれ?」
と聞きます。
選べたものが、作文のネタ候補になります。
「一番楽しかったこと」だけを探さなくていい
作文のネタというと、特別な出来事や楽しかったことを探そうとしがちです。
しかし、作文にできるのは楽しい出来事だけではありません。
たとえば、
- 思ったより難しかったこと
- 失敗してしまったこと
- 少し恥ずかしかったこと
- びっくりしたこと
- 不思議に思ったこと
- 初めて気づいたこと
も立派な作文の材料になります。
「楽しかったことある?」だけで答えが出ない場合は、質問の方向を変えてみるとネタが見つかることがあります。
五感を使うと出来事を思い出しやすい
出来事が決まっても、「それ以上思い出せない」と止まることがあります。
そのときは、五感を使って思い出してもらうと具体的な材料が出やすくなります。
見えたものを聞く
まずは、その場で何が見えたかを聞きます。
「どんなものが見えた?」
「大きさや色はどうだった?」
たとえば、公園の作文なら、「大きなすべり台があった」「赤い遊具があった」などが出てきます。
音・におい・触った感じを聞く
見えたもの以外にも、
- どんな音がした?
- どんなにおいだった?
- さわった感じはどうだった?
- 暑かった?寒かった?
と聞けます。
たとえば、「すべり台をすべった」だけだった出来事でも、「風が顔に当たった」「弟の笑う声が聞こえた」といった内容が出てくることがあります。
一番話したい場面を1つ決める
作文に書けそうな出来事がたくさん出てきたら、全部を入れる必要はありません。
一番話したい場面を1つ決めると、作文の中心がはっきりします。
たとえば、遠足について書く場合でも、
- バスに乗ったこと
- 動物を見たこと
- お弁当を食べたこと
- 友だちと遊んだこと
を全部同じくらい書く必要はありません。
その中で、
「一番人に話したいのはどれ?」
と聞きます。
「ゾウを近くで見たこと」が一番なら、その場面を中心にすれば作文を書きやすくなります。
親が使いやすい質問例
子どもから作文の材料を引き出すときは、答えやすい質問から始めます。
出来事を思い出す質問
- いつのこと?
- どこにいた?
- 誰と一緒だった?
- 何をした?
- 最初に何をした?
- その次はどうした?
内容を具体的にする質問
- 一番覚えているのはどこ?
- そのとき何が見えた?
- 誰か何か言っていた?
- 自分は何と言った?
- どんな気持ちだった?
- どうしてそう思った?
質問に対する答えを、そのまま親が作文にする必要はありません。
まずは子ども自身の言葉で短くメモしていけば十分です。
質問しすぎないことも大切
作文が進まないと、保護者も焦って質問を続けたくなることがあります。
しかし、
「それで?」「次は?」「どう思った?」「なんで?」
と次々に聞くと、子どもが疲れてしまうことがあります。
一度に全部引き出そうとせず、まずは一つの場面について2〜3個聞いてみるくらいでも十分です。
答えが出たところで、いったんメモにして整理します。
「何もなかった」と言われたときは日常から探す
子どもが「何もなかった」と答えることもあります。
その場合は、特別な出来事を探すのではなく、日常の中から小さな出来事を拾います。
たとえば、
- 朝ごはんで食べたもの
- 学校へ行く途中で見たもの
- 休み時間にしたこと
- 給食で印象に残ったこと
- 帰宅して最初にしたこと
- 家で家族と話したこと
などでも作文の材料になります。
「すごい出来事がないと作文にならない」と考えないことが大切です。
ネタが決まったら短いメモを作る
作文の題材が決まったら、いきなり完成した文章を書かず、覚えていることをメモします。
たとえば「学校でドッジボールをした」というテーマなら、
- 昼休み
- 友だち5人
- 最初にすぐ当たった
- くやしかった
- 2回目は最後まで残った
- うれしかった
という程度で十分です。
ここまでできれば、作文の材料はかなりそろっています。
次は、そのメモをどの順番で文章にするかを考えます。
ネタ探しと「作文を長くする」は別の悩み
「何を書けばいいかわからない」と「書き始めたけれど文字数が足りない」は、似ているようで別の悩みです。
まだ題材そのものが決まっていない場合は、まずこの記事のように出来事を探します。
一方、書く出来事は決まっているのに内容が短い場合は、場面・会話・気持ち・理由などを具体的にしていきます。
詳しく確認したい場合:作文を長くする方法|文字数が足りない小学生への声かけ(準備中)
子どもから内容をもう少し引き出したい場合:作文が短すぎる子に何を聞く?親が使える質問例(準備中)
ネタが決まっても書き出せない場合
「何を書くか」は決まったのに、最初の一文で止まることもあります。
この場合は、ネタ探しではなく書き出しの問題です。
最初は、
日曜日に家族で公園へ行きました。
のように、いつ・誰と・何をしたかから始めるだけでも構いません。
詳しく確認したい場合:小学生の作文の書き出し例|最初の一文で止まる子への教え方(準備中)
親は作文を代わりに作らない
子どもが困っていると、保護者が「こう書けばいいよ」と文章そのものを作りたくなることがあります。
しかし、ネタ探しの段階では、完成文を渡すよりも子どもの記憶を引き出すことを優先します。
たとえば、
「公園でとても楽しい時間を過ごしました、って書けば?」
と教えるより、
「公園で一番覚えていることは何?」
と聞くほうが、その子自身の言葉につながります。
保護者は「書く人」ではなく、思い出すのを手伝う人と考えるとよいでしょう。
作文のネタは「3つ出す→一番を選ぶ」で見つけやすい
小学生が作文で「何を書けばいいかわからない」と止まったときは、最初から完成した文章を考えなくても大丈夫です。
まずは、
- 最近の出来事を3つくらい出す
- 一番よく覚えている出来事を選ぶ
- 見たもの・聞いたこと・感じたことを思い出す
- 一番人に話したい場面を決める
- 短いメモにする
という順番で進めます。
特別な出来事がなくても、学校や家庭での日常から作文の材料は見つけられます。
保護者は文章を代筆せず、具体的な質問で子どもの記憶と言葉を引き出すようにすると、作文につなげやすくなります。
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