お子さんが小学校にあがると、いったいいつから塾に通ったらいいのか?と悩むことも多いでしょう。
家庭だと教え方が違うから、教え方が間違っていたら困るからと、小1小2の早い時期から塾に通わせることを勧める人もいますが、実はデメリットが多いのです。
今回は大学受験専門の理系の個別塾講師の視点から、小1小2で塾に通うことはデメリットが多い末路を暴露します。
現役の理系専門の個別塾講師だから断言できます。
小1小2の時期は習い事は別として、塾に通うよりも家庭学習に重点を置くことが何より大切です。
小1小2で塾はデメリットが多い!大学受験専門の塾講師が知る末路
小1小2の早い時期から塾に通うと、メリットどころか、実はデメリットが多いんです。
ここからは具体的なデメリットをあげていきます。
過剰な学習負荷とストレス
小1小2の時期は学びの基盤を築く大切な時期です。
この大切な時期に、必要のない無理な学習で負荷をかけることはお子さんにとってストレスでしかありません。
多くの子どもが学校に行くことが辛い、ストレスになっているという事実を知っていますか?
背景には、塾に行く子どもとは、放課後一緒に遊べないから、自然と関わりが薄くなるようです。
結果的に、話す友達が減り、学校に行くのが辛い、お友だちとの関わりが疲れるの、さらに塾では勉強勉強で疲れる…
こういったストレスでつぶされそうになっている子どもが私の塾の小学生には実際に何人かいます。
小1小2から個別の塾に通うというのは、ある意味異様です。
どの生徒も個別の塾通いは保護者の意向のようで、子どもは塾を辞めたいと言えないとか。
学校では保健室に行くことが増えているようでした。
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成績主義による学習意欲の低下
早い時期から塾に通うようになると、成績主義の環境に置かれることになるので、子どもが本来の学びの楽しさを忘れることがあります。
塾に通うようになると、模試を始めとする試験を受ける機会が増えるので、嫌でも順位がつきます。
点数至上主義という言葉があるように、点数をいかに高くとるか、ということに目が向くようになってしまうと、勉強することが楽しくなくなってきます。
この弊害は早い時期でいうと、中学受験で不合格という結果であらわれます。
わが子も中学受験をしています。
わが子は習い事はたくさんしたものの、塾は小6の秋デビューで中1で合わずに辞めたという経緯があります。
ここからは、わが子の中学受験の経験からお話しさせてもらいます。
中学受験をすると言い出したのが、小6の夏休み前。
さすがに中学受験ともなると中学受験対策の専門の塾に入れなくてはならずに、急いで専門塾に入塾した記憶があります。
今でも覚えていますが、私が塾講師という素性を隠して入塾したのですが、散々嫌味を言われました。
今頃遅い!みんな小さい頃から入っているんだ、中学受験を舐めんな!と。
いやいや、客ですけど…と言いそうでしたが、結果出してやる!と子どもと怒りを抑えたのを覚えています。
入塾前に、私も算数と国語の体験授業を受けました。
中学受験させられている子ども達が半分くらいいたかな、死んだ魚の目という喩えがピッタリの子どもがたくさんいました。学習意欲があるなんてまったく感じられませんでした。
結果、みなさん、第一志望の国立大学の附属中を落ちて、滑り止めの私立中学に送られ、継続して塾の高い授業料を払い続けていました。
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自己肯定感の減少と自己表現の抑制
一般的に塾に通うということは、目標となる点数をとることが最終目的になるため、学力アップに焦点が当てられます。
塾は毎年の合格実績数で入塾希望の生徒数が変わってきます。下手な広告よりも効果があります。
つまり、合格実績数が多ければ多いほど、ありがたく、多くないと困るのです。
結果的に、小1小2の早い時期から塾に通ってしまうと、数打てば当たる方式で、家庭や子どもの意志とは関係なく、入塾当初は中学受験をまったく望んでいなかった子どもでさえ、中学受験をするように、徐々にすり込まれているのです。
中学受験には興味がない、勉強したくない、そんなことすら自己表現できない子どもができあがり、結果的に自己肯定感や自己表現力が犠牲になることも珍しくありません。
一部で中学受験が及ぼす悪影響が社会問題になっていますが、原因として考えられるのは、こういったケースです。
望みもしない中学受験をさせられ、不合格という烙印をたった12歳でつけられた子どもの心の傷が根深いというのは想像すればご理解いただけるでしょう。
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ひらめきやアイデアが浮かばなくなる
小1小2といった早い時期から、塾で勉強を教えてもらうことが習慣になり、教えてもらうことが当たり前のようになってしまうと、お子さん自身で考える事をしなくなる子どももたくさんいます。
これって、AIを使う事が自然の流れになった世の中では、まったく使えない人間になってしまいます。
AIに足りないのは、新しい発想のひらめき、アイデアです。
こういった、ひらめきや突拍子もないアイデアというのは、誰かから教えられてできることではありません。
良かれと思って、小1小2から塾に通うと言うことは、ある意味AIでもできることしかできない人間を作ってしまうことになるのです。
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小1小2で塾はデメリットが多い!重要なのは家庭学習の習慣と遊び
小1小2で塾に通うことは、デメリットが多いのが事実です。小1小2の場合、塾に通うことよりももっと大切なことがあって、ここからはこの大切なことを2つあげていきます。
小1小2は塾よりも家庭学習の習慣化が大切
個別塾で長年生徒を指導していて感じるのは、年々家庭で勉強ができない中高生が増えていることです。
この傾向は、早い時期から塾に通っている子どもの方が顕著です。
塾、塾の自習室、図書館の自習室、なかにはカフェやファミレスで勉強をするという子どももいます。
そんな中で問題になったのは、コロナ禍で自粛生活を強いられたことでした。
家庭学習することが習慣化している子どもは、自粛生活でも何の問題もなかったのでしが、家庭学習が習慣化していない子ども達は、勉強をしなくなったので、一気に学力が低下しました。
家庭学習というのはなるべく早い時期から定着させることが大切です。
小1小2のタイミングこそ、塾に通うよりも、家庭学習を習慣化するのにベストなタイミングなのです。
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小1小2は塾よりも遊びを優先させ、ゲームやスマホ制限もほどほどに
私の指導経験上、小さい頃に外でたくさん遊んでいる子ども、スポーツをやり続けている子ども、料理や掃除など、家のお手伝いをしている子どもは成績の上がりがスムーズなので、個人塾でも追加料金が少なくて済みます。
小1小2は塾に通って、じっと座って知識を詰め込むよりも、体を使って、実際に何かを体験することの方が子どもたちに学びに有益です。
特に、理科に関しては、体を使って遊んでいる子どもの方が理解が早いということは珍しくありません。
個人的な意見ですが、ゲームも悪くはありません。
課金するほどさせろとは言いませんが、プログラミングが必須になっていることからもわかるように、IT音痴は勉強ができないことと同じくらい悲劇です。
極度にゲームやスマホを禁止する家庭は、親がITに不安があるとか、理解できていないという特徴があります。
親だけが知らない現実ですが、使えないと思っているお子さんの中には、外で使いこなしているお子さんもたくさんいますよ。
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まとめ
塾講師だから断言できます。
小1小2で塾に通うことはデメリットが多い、いや正確には、代償が大きいという方が正しいかも知れません。
小1小2では、塾に通うよりも、家庭学習を習慣化すること、遊びを優先させることのほうがよっぽど大切です。
小1小2の時期は、子どもたちの土台作りの大切な時期です。
早い時期から塾に頼らず、家庭での学習を積極的に取り入れ、子どもと一緒に学ぶ喜びを共有しましょう。
そのためにも、親子で学べる家庭用教材を使って、子供の可能性を最大限に引き出しましょう。
現役の理系専門の個別塾講師だから断言できます。
小1小2の時期は習い事は別として、塾に通うよりも家庭学習に重点を置くことが何より大切です。