こんな悩みはありませんか?
□ お子さまの作文で「と」が多用されて困っている
□ 「〇〇と〇〇を見ました」のような単調な文章が続く
□ 助詞「と」の正しい使い方をどう教えたらいいか分からない
この記事では、そんな悩みを持つママに向けて:
□ 助詞「と」の基本的な使い方と指導のポイント
□ 親子で楽しく学べる練習方法
□ 作文力アップにつながる具体的な添削例
をご紹介します。
助詞「と」の基本的な使い方
「と」は小学1年生の国語で最初に学ぶ重要な助詞の一つです。
「一緒に」という意味を表す使い方から、引用を表す使い方まで、実は様々な場面で使われています。
まずは基本的な使い方を、お子さまに分かりやすく説明できるよう解説していきましょう。
基本的な役割と使い方
「と」は遊園地に例えると、お友達と一緒に乗り物に乗るときの「チケット」のようなものです。
誰かと一緒に何かをするとき、「と」を使うと自然な日本語になります。
重要なポイント
- 友達と遊ぶ(一緒に行動する)
- ママと買い物に行く(同伴する)
- 犬と散歩する(一緒に活動する)
- 弟と本を読む(共同で行動する)
- パパとお話しする(双方向の行動)
日常生活では、このように「誰かと一緒に」という場面で使うことが最も多いですね。
自然な会話の中で使えるよう、意識してみましょう。
「と」の3つの使い分け
遊園地での場面に例えると、「と」には以下の3つの使い方があります。
1.一緒を表す「と」
- メリーゴーラウンドと観覧車に乗った
- お兄ちゃんとジェットコースターに乗った
2.引用を表す「と」
- パパが「楽しかったね」と言った
- ママが「もう帰ろう」と話した
3.比較を表す「と」
- メリーゴーラウンドと観覧車とでは、観覧車のほうが高い
- お兄ちゃんと私とでは、私のほうが怖がり
これらの使い方は、場面によって使い分けることが大切です。
特に小学1年生では、「一緒」を表す使い方を中心に練習していきましょう。
親子で覚える練習方法
助詞「と」の使い方は、日常生活の中で楽しく練習することができます。
ここでは、親子で無理なく続けられる練習方法をご紹介します。
家庭学習の第一人者である齋藤孝先生の『12歳までに知っておきたい語彙力図鑑』でも推奨されている方法を参考に、実践的な練習方法をお伝えします。
お買い物ごっこで学ぶ「と」
スーパーマーケットでの買い物を例に、「と」の使い方を練習してみましょう。
実践のポイント
- にんじんとじゃがいもを買う
- お肉と玉ねぎを選ぶ
- パンとジャムをカゴに入れる
- ママとレジに並ぶ
- お店の人とお話しする
このように、実際の行動と言葉を結びつけることで、自然に正しい使い方が身につきます。
お子さまと一緒に、声に出しながら楽しく練習してみましょう。
絵日記での活用方法
お子さまの記憶が新鮮なうちに、その日にあった出来事を絵日記に書いてみましょう。
効果的な書き方
- 誰と遊んだか
- どこで何をしたか
- 何と何を見たか
- どんな話をしたか
- どんな感想を持ったか
絵日記を書くときは、出来事を時系列で整理してから書き始めると、より自然な文章になります。
家庭学習に特化した「ブンブンどりむ」特に助詞の使い方について、一人ひとりの課題に合わせたアドバイスがもらえるので、確実な上達が期待できます。
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作文での使い方と添削例
作文の中で「と」を上手に使うことで、より豊かな表現が可能になります。
ここでは、実際の添削例を見ながら、より良い文章の書き方を学んでいきましょう。
単調な文章を直す方法
お子さまの作文でよく見られる「と」の使い方の課題を、具体的な添削例で見ていきましょう。
【添削例1】
修正前
「公園で遊びました。ブランコと滑り台と鉄棒で遊びました。友達と遊びました。」
修正後
「公園で友達と遊びました。ブランコや滑り台で遊んだあと、鉄棒の練習もしました。」
このように、「と」の使い過ぎを避け、他の助詞(や、で、に)なども使うことで、文章が自然になります。
【添削例2:「と」の多用】
修正前
「休み時間に、まなちゃんと一緒に遊びました。ぶらんこと滑り台と砂場と鉄棒で遊びました。まなちゃんと楽しかったです。」
修正後
「休み時間に、まなちゃんと遊びました。最初はぶらんこで遊び、それから滑り台や砂場で遊びました。最後は鉄棒の練習もして、とても楽しい時間を過ごしました。」
解説
- 「と」を並列の「や」に変える
- 時間の流れを「最初」「それから」「最後」で表現
- 同じ言葉(遊びました)の繰り返しを避ける
【添削例3:会話文での使い方】
修正前
「先生と『上手にできましたね』と言いました。私と『ありがとうございます』と言いました。」
修正後
「先生が『上手にできましたね』と言ってくださいました。私は『ありがとうございます』とお返事しました。」
解説
- 「〜と言う」の前には主語に「が」を使う
- 動作の主体には「は」を使う
- 会話の流れが分かるように言葉を選ぶ
これらの例からわかるように、「と」は使い方を工夫することで、より自然な文章が書けるようになります。
文章を書くときは、声に出して読んでみて、自然な響きになっているか確認するのがコツです。
学年別のポイント解説
学年によって「と」の使い方の難易度を変えていくことが大切です。
ここでは、学年ごとの指導のポイントをご紹介します。
1年生で押さえたい基礎
一年生では、主に以下の使い方を中心に学習します。
学習のポイント
- 「誰と」という使い方
- 「何と何」という並列
- 基本的な会話文での使い方
- 日常生活での簡単な使用
特に気をつけたいのは、「と」の前後の言葉の関係性です。
意味が通るように使えているか、常に確認しましょう。
はい、学年別の解説部分を完成させましょう。
2年生以降の発展的な使い方
2年生になると、より複雑な「と」の使い方を学んでいきます。
学習のポイント
- 複数の物事を比較する使い方
- 様子を表す言葉との組み合わせ
- 順序を考えた「と」の使用
- より長い文章での活用
例えば、「ウサギとカメでは、カメのほうが遅い」のように、比較する場面でも「と」を使えるようになります。
つまずきやすいポイントと対策
学年が上がるにつれて、以下のような間違いが見られるようになります。
- 比較の「と」の誤用
×「象とキリンと大きい」
○「象とキリンでは、象のほうが大きい」 - 引用の「と」の位置
×「早く帰ろうと私が言った」
○「『早く帰ろう』と私が言った」 - 並列の「と」の使い過ぎ
×「リンゴとミカンとバナナとブドウを買いました」
○「リンゴやミカン、バナナなどの果物を買いました」
これらの間違いは、実際の場面で使いながら、少しずつ修正していくことが大切です。
高学年での応用
5・6年生では、より豊かな表現力を身につけることを目指します。
- 「というのは」「というわけで」などの使い方
- 「としては」「として」などの使い方
- 書き言葉での適切な「と」の使用
- 複雑な文章での正しい使い方
作文や読書感想文では、これらの表現を意識して使えるようになることで、より深い内容が表現できるようになります。
このように、学年が上がるにつれて「と」の使い方も広がっていきます。
ただし、基本的な使い方をしっかり身につけることが、応用力を伸ばす土台となります。
まとめと練習プリント
ここまで助詞「と」の基本的な使い方から応用まで見てきました。
最後に、学んだことを確認する練習プリントに取り組んでみましょう。
一つひとつの問題を、お子さまと一緒に考えながら解いていくことで、理解が深まります。
mini練習プリント
問題1:( )に「と」を入れれるところに入れましょう。
「今日は公園で妹( )遊びました。ブランコ( )すべり台( )鉄棒で遊びました。
帰りにママ( )おかしを買いました。」
解答
「今日は公園で妹(と)遊びました。ブランコ(と)すべり台(と)鉄棒で遊びました。
帰りにママ(と)おかしを買いました。」
解説
「と」は人と一緒に行動するときや、物を並べて表現するときに使います。
この文では:
- 「妹と」→一緒に行動する相手
- 「ブランコと」「すべり台と」→遊んだ遊具を並べて表現
- 「ママと」→一緒に行動する相手
問題2: 次の文章の( )に「と」を入れて、会話文を完成させましょう。
「明日は晴れるよ」( )天気予報で言っていました。 「お弁当作ろうね」( )ママが言いました。 「わーい、公園に行こう」( )私が答えました。
解答: 「明日は晴れるよ」(と)天気予報で言っていました。 「お弁当作ろうね」(と)ママが言いました。 「わーい、公園に行こう」(と)私が答えました。
解説: 誰かの話した言葉をそのまま伝えるとき、会話文の後ろに「と」をつけます。 「〇〇と言う」「〇〇と話す」という形で使います。
問題3: お買い物の場面です。( )に「と」を入れて文を作りましょう。
「今日の夕ご飯は、カレーを作ります。 にんじん( )じゃがいも( )玉ねぎが必要です。 お肉( )ルーも買わなければなりません。 ママ( )一緒にお店に行きましょう。」
解答: 「今日の夕ご飯は、カレーを作ります。 にんじん(と)じゃがいも(と)玉ねぎが必要です。 お肉(と)ルーも買わなければなりません。 ママ(と)一緒にお店に行きましょう。」
解説: この問題では、
- 材料を並べて言うときの「と」
- 一緒に行動するときの「と」 の2つの使い方が出てきます。材料を並べるときは、最後の材料の前で「と」を省略することもできます。
チェックリスト
お子さまの「と」の使い方をチェックしてみましょう。
□ 基本的な使い方
- 友達と遊ぶときの「と」が正しく使える
- 物を並べるときの「と」が使える
- 会話を伝えるときの「と」が使える
□ 日常会話での使用
- 「〜と一緒に」が自然に言える
- 買い物で「〜と〜」と商品を言える
- 遊んだ内容を「〜と〜」で説明できる
□ 作文での活用
- 絵日記で出来事を「と」を使って書ける
- 「と」の使い過ぎを避けられる
- 会話文で正しく「と」を使える
これからの学習のために
毎日の練習に役立つミニアドバイス
- 食事の時間に今日食べた物を「〜と〜」で言ってみる
- 帰宅時に「誰と」遊んだか話してもらう
- 寝る前に「何と何」をして遊んだか振り返る
楽しいマンガ形式のテキストで、作文の基礎から丁寧に学ぶことができます。
添削指導では、助詞の使い方についても一人ひとりに合わせたアドバイスがもらえるので、確実な上達が期待できます。
また、語彙力全般を楽しく学びたい方には、齋藤孝先生の『12歳までに知っておきたい語彙力図鑑』がおすすめです。
イラストと例文で、言葉の使い方が分かりやすく解説されています。
お子さまの国語力は、日々の積み重ねで確実に伸びていきます。
この記事で紹介した方法を、ぜひ毎日の学習に取り入れてみてください。
次回は「は」と「が」の使い分けについて解説する予定です。ぜひ、そちらもご覧ください。
【関連記事】「は」「が」の違い|子どもに教える方法と練習プリント付き【小学生向け】
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