低学年の子供にとって、読書感想文は、まだ長い文章の読み書きに慣れないお子さんにとっては「どう書いたらいいんだろう?」と戸惑いがちです。
そんなときに親御さんがお子さんをサポートできるためにも、親御さんも読書感想文の書き方を知っておきましょう。
この記事では、低学年向けの読書感想文をスラスラ書くコツや内容、基本ステップを紹介します。
「子どもがスムーズに読書感想文を書けるようにしたい!」と思っている親御さん、必読です!
読書感想文の書き方。スラスラ書くコツは2つ
読書感想文の書き方、スラスラ書くためにはコツがあります。
まずは、読書感想文をスラスラ書くコツを2つ紹介します。
感想のタネはお子さん自身の言葉を大事にする
お子さん自身の言葉を書き留めるなどして、一緒に「感想のタネ」を育てていく意識が大切です。
読書感想文で最も大切なのは、お子さん自身の感想を引き出して言語化すること。
特に低学年のお子さんは、頭の中で考えていることはあっても、上手く言語化できないケースが多いです。
そんなときは、親御さんから積極的に問いかけ、一問一答レベルで一緒に感想を整理していきましょう。
この際大切なのが、親御さん側で言い換えすぎてしまわないことです。
自分と重ね合わせて読むように促す
物語の登場人物と自分に共通点が見出せると、お子さんも感想を考えやすいです。
本選びの段階であらかじめ親御さんが、共通点が見出せそうな作品をいくつかリストアップして紹介してあげるのも良いでしょう。
読書後にお子さんが感想を考えるのに苦労している場合は「自分が主人公の立場ならどうする?」と問いかけてみるのも効果的でしょう。
読書感想文の書き方。書くことは4つ
読書感想文をスラスラ書くためには、書くことが4つあります。
具体的な4つのことを紹介していきます。
なぜこの本を選んだのか
書き出しの部分には「この本を読んだきっかけ」や「読む前に題名や表紙から感じたこと」を書きましょう。
これらを冒頭でしっかり書いておくと、後述するまとめの部分で「この本を読んだことによる気持ち・考え方の変化」が書きやすくなります。
本のあらすじ
次に、本のあらすじを簡単にまとめます。
物語の主人公がどこで何をするお話なのか、お子さん自身の言葉で書いてみましょう。
いきなり文章にするのが難しい場合は、本の帯やカバーに書いてあるあらすじを参考にするのも一手です。
ただし丸写しには要注意ですよ!
印象に残った場面・その感想
いよいよ読書感想文のメインパートです。
本を読んで「印象に残った場面や面白かった場面、疑問に思った場面」を挙げ、その理由やお子さん自身が考えたことを、自由に表現してみましょう。
場面選びや「感想のタネ」探しには、基本ステップの章で後述する「付箋貼り」の時間をうまく活用しましょう。
一緒に付箋を貼りながら「なんでそこが気になったの?」などと親御さんから問いかけて会話を広げ、お子さんの感想を積極的に引き出してあげるといいでしょう。
まとめ
「終わりよければすべて良し」との格言もあるように、まとめも重要なポイントの一つです。
そこでおすすめなのが、冒頭の「本を読む前の印象」との対比で、この本を読んだことで得られた「気持ち・考え方の変化」を書くこと。
以下の切り口で考えてみると思いつきやすいかと思います。
- 今後の自分にどう活かせそうか
- 登場人物に対する印象はどう変わったか
- 登場人物と自分を比較して考えたこと
読書感想文の書き方。基本ステップは4つ
読書感想文をスラスラ書けるかどうかは、スタート段階で決まります。
ここからは、読書感想文をスラスラ書く、基本ステップを4つあげていきます。
子どもが興味を持てる本を選ぶ
「読書」感想文である以上、題材となる本選びは非常に重要です。
お子さんが飽きずに最後まで読み切れる本を、親御さんも一緒に選んであげるようにしましょう。
絵本やイラスト入りの児童書は、小学校低学年のお子さんでも読みやすいはず。
40~50ページ前後の文量なら無理なく最後まで読み切れるかと思います。
さらに年齢や好きなものなど、お子さんと共通点のある主人公が活躍する本を選んであげれば、読書後の感想を考えやすくなります。
気になったところに付箋を貼る
「感想のタネ」を見つけていく手法のひとつに、「本の気になった箇所に付箋を貼る」方法があります。
そうは言っても、最初はどこに付箋を貼ったらいいのかわからないお子さんも多いはず。
そこで、お子さんが本を読み終わったら、親御さんから以下のような質問を投げかけてみましょう。
- どの場面が一番印象に残った?
- どこが一番面白かった?
- よくわからなかったところはある?
上記のような質問にお子さんが嬉々として答えてくれたら、しめたもの。
お子さんの「感想のタネ」を拾い、一緒に本に付箋を貼っていきましょう。
「印象に残ったところ」「面白かったところ」「よくわからなかったところ」について、それぞれ1~2箇所に絞っておくのがおすすめです。
付箋を貼る場所が多すぎると、後々文章にまとめるのが大変になってしまいます。
ノートに構成を下書きする
白紙を目の前にして固まってしまうのは、子どもも大人も同じです。
原稿用紙にいきなり向き合うのではなく、まずはノートに「書きたいこと」をまとめてみましょう。
「書くこと」の章で紹介した要素をもとに、文章構成を組み立てていきます。
この時点で、それぞれの要素に費やす行数も設定しておくと安心です。
内容の過不足がないか、そして話題の順番が適切か、親御さんも一緒にチェックしてあげてくださいね。
原稿用紙に清書する・推敲する
書きたい内容や順番がまとまってきたら、いよいよ本番。
構成ノートを見ながら、原稿用紙に清書していきます。
文章を書き終わったら、最後は推敲です。
低学年のお子さまの場合は、以下の点について重点的に見てあげると良いですよ。
- 主語と述語の関係は正しいか
- 一文が長くなりすぎていないか
- 適切な接続詞を選べているか
お子さんならではのオリジナリティのある表現はそのままに、読みやすい文章になっていれば完璧です。
まとめ
ここまで、小学校低学年のお子さんが読書感想文をスラスラ書くコツや書くこと、基本ステップを紹 介してきました。
以上のポイントを押さえれば、読書や作文に不慣れなお子さんでも、楽しみながら読書感想文を書くことができるでしょう。
共通の本をテーマとした親子の会話は、読書感想文がもたらしてくれる貴重な機会とも言えます。
お子さんと「感想のタネ」を一緒に育てることを、親御さん自身も楽しんでみてくださいね。